『読めば分かるは当たり前? ――読解力の認知心理学 (ちくまプリマー新書 480)』
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(著) 犬塚 美輪
出版社 ‏ :‎ 筑摩書房(2025/1/10)
ISBN:4480685138
私達が文章を読むとき、内容を理解するだけでなく、感動したり、「それは違う」と思ったりします。こういう心の働きは、どのように起きているのでしょうか。
認知心理学の観点から、読解の複雑なプロセスを解明し、どうすればよりよく読むことができるのかを考えます。
読解力は一朝一夕で身につくものではなく、絶えず鍛えていかなくてはならないものです。まずは、自分の読解力の現状や、自分が望んでいるような「読解力がある状態」にどうやったらたどり着けるのか、その道筋を考えます。そして、自分の読解のクセやつまずきを知って、読解力を高めるためにもっともよい練習方法は何か選べるようになる事が重要です。この本を通して、皆さん自身で練習方法を見つけたり、練習方法を編み出すことができるようになってほしいと思います。
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【目次】
はじめに
読解力は身につくのか/そもそも読解力とはなんなのか
第一章 三つの読解
1 表象構築の読解力
二種類の表象構築/状況モデルは必要か
2 三種類の読解の目的地
心を動かす読解/批判的読解
3 三つの目的地を目指して
第二章 読んで理解するための心の「道具」
1 「心のメモ帳」ワーキングメモリ
ワーキングメモリの限界
2 スキーマ
3 読解で使われる“心のメモ帳”と“フィルター”
第三章 文字を読むのは簡単か
1 線から文字への自動変換
2 文字を読めるのは当たり前か
教育の必要性/発達性ディスレクシア
3 文字を読めないことによって生じるつまずき
4 解決は可能か
第四章 単語を知っているということ──ボキャブラリー
1 単語を知らないことはどのくらい問題か
2 三種類の語彙
3 知っている単語を増やすには
4 適切な意味を選ぶ
5 語彙と読解
第五章 文の意味を読み解く
1 文をどのように「見ている」か
2 統語の基本―語順
3 ヒューリスティックを用いた意味理解
4 複雑な文の意味を理解する
5 文の外の情報を用いた推論
6 教科書は案外難しい
第六章 文章全体を把握する
1 命題と命題をつなげる
2 命題を整理する
3 トップダウンのプロセス
範囲を絞って考える/“先行オーガナイザー”の効果
4 文章のジャンルによる違いー物語のほうが読みやすいのはなぜか
5 読み上げることと分かることの差
第七章 表象構築のために何ができるか
1 文章の要因、読み手の要因
2 読解能力とはなにか──読解のスキルと方略
3 読解方略を身につける
どのような方略があるか知る/使ってみる
第八章 心を動かす読解
1 心を動かす読解に正解はあるのか
2 物語への旅
3 物語が人を変える
4 作戦としての物語説得
5 自分の枠を広げる力としての読解力
第九章 状況モデルの批判とアップデート
1 「わからないことがわかる」―メタ認知
メタ認知の働き/批判的読解におけるメタ認知
2 間違った知識を修正する
3 誤情報に対抗するためにできること
4 持っている枠を超える力としての読解力
第一〇章 おわりに──読解力の地図は描けたか
もっと知りたい人へ/最後にひとこと……
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